王子様を探して

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菜々子の執念が通じたのか、今日は彼の跡を追えた。   ただし相手は着いた駅に自転車を置いてあった。   (どおりで見失うわけだ)と友華と納得した。   周りなんか、大事な弁当箱なんか気にしないで友華と走った!   学校近くの民家に自転車を停めた。どうやら知り合いの家らしい。 そのまま歩いて校門に入っていった。   「一つ情報ゲットだね!!」   二人で笑いながら校門まで更に走る。       ハァ…ハァ…ッ  ヤバイ……苦しい……!!   体中汗が噴き出して足がもたついてきた。無駄肉が私の邪魔をする……!   校門へ入ると突然声をかけられた。   「何だよ。まだ全然遅刻じゃないのに、全力疾走か!?」   聞き慣れた声……!!   私と友華の幼なじみ、拓斗(たくと)だ。
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