王子と豚

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次の日も、その次の日も、弁当を持っていった。 金倉君は素直に食べてくれるようになった。   「飴のお礼はいつまで続くの?」 「私の気が済むまで」   「でも…何か痩せたんじゃない!?」   「…そぉ!?」   そう言えば…… 痩せたかも。 スカートがゆるい。 毎朝早起きの為、夜は早く寝ちゃうから夜食はしないし、弁当の量は必然的に減った。 自転車の金倉君を追いかけるので学校近くまで走る癖がついた。 何より金倉君を見ているとお腹が空かない。   ただ嬉しい。   もしかしなくても恋をしていると気付いた。  
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