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オヤジは私の顔を見てフフンと笑った。
「だれもあんたなんか手出したりしないだろぉが」
車内でクスクス笑いがした。
友華が半泣きで私の手を降ろした。
「菜々子が笑われるだけだよ。もうイイから」
「何言ってんの!!こういうのはつけあがるんだから!!」
電車がホームについて扉が開く。
しめたとばかりにオヤジは人混みに紛れて消えていく。
「ちょ!ちょっと!!」
追い掛ける間もなく沢山人が入ってきた。
くやしい……!!
「友華大丈夫!?」
「ありがとう菜々子…ごめんね私のせいだよね」
「明日から一本早い電車にしようか!?」
「菜々子起きられないじゃん」
そうなんだよね~朝弱いんだ私……
「平気平気!その方が窒息しなくてすむし。そうしよ!」
……私の悪い癖。何でも安請け合いしちゃうの。
でも友華の為だもんね!
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