一章

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  ひとしきり呼吸が落ち着いて来た所で、鞄のサイドポケットに入れておいた古く萎びれた地図を取り出す。 四角折り畳んであるそれは、もう何年間もそのままにしてあったからか、折り目が着きすぎてひどく見にくくなっている。 おかしいよな…ここらへんのはずなんだけどな? 周りみんな同じに見える…てか垣根しか見えねぇ。 地図を片手に右往左往する俺はよっぽど怪しかったのか、麦藁帽を被ったお爺さんが話し掛けてくれた。  
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