パーティー券の経済学

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パーティー券を引き受けた事はないが、パーティー券を引き受けさせられて、はけなくて困ってるヤツから一枚買ったことはある。また政治家個人から、直接買う事もある。 最近飲み食いだけのパーティー券は買わないことにしている。ロクなもんが食えない。事実上、30000円のうち28500円くらいが寄付になるようなパーティー券は買えない。 ちょっと考えて見よう。寄付そのものは嫌いではない。趣旨によるが、刹那のカッコ良さを金で買うこと一般を否定しない。 障害者作業所のフェアで通所者が心血注いで作ったメロンパンが150円しても、「高い、スーパーなら88円」と喚くのは野暮である。黙って通過すれば良い。一番気に入らないヤツは、150円出して、パンは要らない、とぬかすやつで、その瞬間、彼は相手をモノゴイ扱いしているのである。 金だすなら、食わないパンでも受けとれ、それで、障害者が「自分のパンが売れた」喜びを得られるなら、安い買い物である。 本当に旨かったら、誉めてやれ。それが出来たら、所得関係なく、紳士の仲間入りである。 パーティー券に戻る。 30000円の券を売るなら、おかきと水割り一杯は、あんまりである。 一人で食べに行けば10000円位はするコースメニューを団体の強みで7000円まで落とし、場末歌手でヒトケタ万円で駆けつける無名歌手に歌わせ、買い手が無くて紙屑同然の政治家本人の著作をプレゼントし、実家からかき集めた梨(鳥取県の名産)の2個も持たせて帰せば、原価15000円で残りは寄付でも構わない。 後援会員が選対にくれば、茶の一杯も出さねばならぬ。季節の挨拶を欠かせば、支持を失う場合もある。目にみえぬ細かい出費が多人数相手なら馬鹿にならないと、人並みの苦労をした者なら解る。 その上で、有権者は二派に別れるだろう。 ①こんな芸人の真似事までしなければならない代議士は哀れである。代議士500人に年俸3億づつやっても1500億ではないか、出してやれ、それで企業賄賂見返りの公共事業と別れられるなら安い ②そうまでして銭が欲しいか。この犬畜生め。バラック選対、手弁当選挙万歳。共産党を見習え 以上二派である。 パーティー券が世間相場になった時、後の事を考えよう。現行のパーティー券は寄付の比率が高すぎる。
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