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「うん?気に入らない?
なんで太陽いいじゃん」
「月は毎日形を変えるよ」
「太陽は毎日生命を照らすんだよ」
「でも月の事は照らさないんでしょ?」
「えっそうだっけ?
でもまぁ別に月って太陽の役に立ってないし」
「月は役にたって無くないよ‥月はね‥そこに存在するだけで太陽の生きる術になるんだよ」
「ふふっそんなに太陽は月の事が好きなんだ?」
「そうだよいつも見てんの月を
どこにいても必ず見つけるよ雲に邪魔されたって絶対見失わない」
「‥でも一生近づけないね」
「‥‥うんそれは哀しいけど
宿命なんだ」
「ねぇ‥ あんたがそんな悲しい事言わないでよ‥‥」
「でもね太陽は単純だから
いつかは逢えるんじゃないかって自分の宿命をぜんぜん信じてないんだよ」
‥‥‥‥
「太陽は大好きなひとの瞳を悲しみで濡らしたりしないよう一生
まもるの」
フフッ
「今日は珍しく難しいね」
「ふふっそんな事ないよいつもでしょ」
「なかに誰か入ってんじゃない?」
「入ってないし」
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