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長々と続く、校長先生の話の間に、こんなに沢山人がいて、見つかるはずもないけど真山先輩の姿を探していたら、私の耳に残念なお知らせが届いた。
「新入生代表、本上一哉」
「はい！」
えっ！ と思って壇上を見て、残念なお知らせが本物だった事を思い知った。
なんで？ なんで、いっちゃんがここにいるわけ？
しかもなんでいっちゃんが新入生なわけ？ いっちゃんアメリカの大学に飛び級で入ってたよね。
私の頭の中で無数の『なんで？』がハエのように飛び交っているのも構わず、いっちゃんは新入生代表の挨拶を終える直前に私の方を見据えてこう言った。
「それから、１－４の池上ほのかは俺のもんだから、男ども、見るな、触るな、話しかけるな」
いっちゃんは、ざわつく体育館の空気に眉一つ動かさず壇上を降りた。
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