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「いっちゃん、私いっちゃんの物なんかじゃないよ」
「いつまでも同じ事を言わせるな。どうあがいたって、ほのかは俺のもんなの。早く運命を受け入れろ」
こんなロマンティックのかけらもない運命があってたまるか!
「とにかく、ああいう事言うのやめて、誤解をまねくから」
「誤解なんかじゃないからいいだろう?」
あー。もう何だか頭が痛くなってくる。いっちゃんと話しているといっちゃんのペースになってくる。
「ほのか、とりあえずもう教室行こうよ」
紗英ちゃんにそう言われて、歩き始めようとしたら、私はもう一つ嫌な予感に襲われた。
「いっちゃん、何組?」
「同じクラスに決まってるだろ」
私の悪夢は本物だ。そうだ! 真山先輩の事はいっちゃんには死んでもばれないようにしないと。
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