序章・二「新入生テスト開始!」

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フォルテ「よっしゃ、行ってくるぜ」 片腕を立ててフェイトに手を振るフォルテ。 お手並み拝見。ランドがあれだけ出来るんなら、コイツにも期待しても大丈夫だろう。 ………。 フォルテ「………なんだ、コイツ」 と、間抜けな声で目の前の魔法生物と対峙する。 …ハッキリ言って非常に弱そうである。 フォルテ「学園長!こんなのじゃ一瞬で終わっちまうよ!」 学園長に抗議するフォルテ。だが… 教員「静かになさい!君の相手はこのスライムだ!」 審判の教員に阻まれた。 そう、相手はスライム。ドラゴンク〇ストとかで有名な、あのスライム。 しかし、当の学園長は… 学園長「そう言うな、フォルテよ!そのスライムはオヌシ用に特別用意したモノじゃ!」 フォルテ「そうなの?…わかった」 渋々と納得したフォルテ。 審判「開始!」 その合図で試合が始まった。 フォルテ「…ったく、なんでスライムなんだよ~」 自分の背の丈半分くらいのスライムに向かって走るフォルテ。 そして懐に潜って斬り付けようとした瞬間… フォルテ「………へ?」 スライムがくぱっと音を立て、フォルテを包むように裂けた。 フォルテ「はっ!」 フォルテが振り上げた剣は、見事に標的を切断したが、それも一時的なもので、すぐに元に戻った。 フォルテ「うわっ!」 飲まれそうになったフォルテは急いで身をかわし、すれ違うようにスライムを遠ざけた。 フォルテ「つ、強いじゃんか」 確かに普通のスライムとは桁が違う。 頭がいい。恐らく爆発系の魔術で一気に破砕しなくてはならないだろう。 フォルテ「厄介だな~」 フォルテは魔術が使えない。 さぁ、どう戦うか。 フォルテ「とりあえず突っ込め!」 何度も何度も、数えきれないほどの素早い斬撃を叩き込む。 フォルテ「でりゃでりゃでりゃでりゃぁああ!」 フォルテ「…吹き飛べ!」 ドォォッ! フォルテの掌から閃光が放たれた。 フェイト「!」 なんだ今のは…魔術じゃない。 今の魔術に詠唱は無かった。 いや、そもそもマナ(精霊)の集束を感じなかった。
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