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あやめた…かどうかはわからんが……
とりあえず何処にもいない。
………。
次の試合からは女子の試合が続くようだ…
教室に…いや、また屋上で寝るか。
調度いい時間帯…、太陽の光りが
眩しくも暖かい。
気持ちいい空だな…
フェイト「さて、寝るか」
屋上の空中庭園、木の根元あたりで身体を横にした。
フェイト「………?」
ふと前を見る
そこには、ちょこんと子猫が丸まり、こちらを見ている。
みぃ~…と、愛らしい声を出して近づいてくる。
猫…、それも子猫なんか久しぶりに見た。
可愛いもんだな。
フェイト「ほら、おいで」
腰を下ろしたまま、低く手招きをする。
すると、ずずず…と恐る恐るも手に近付き、すん、と匂いを嗅ぐと
落ち着いたのか、頬を擦り寄せてきた。
フェイト「ふふっ」
喉を指でコロコロとしてやると、目を閉じて声を漏らした。
そのまま手を伝い、頭の上に乗っかった。
フェイト「ん?お前、首輪してないな。飼い主いないのか」
捨て猫か…
毛並みが綺麗だし、つい最近までは飼われていたのだろう。
フェイト「…よし、今日からお前はオレの猫だ」
子猫「みぃ?」
と首を傾げた。
??「猫、好きですの?」
フェイト「っ!!?」
振り返ると、昨日の舌噛みお嬢様。
見られた?
ステラ「わたくしも好きなんですのよ?」
少しずつ近寄ってきて、オレの隣に座った。
…近い。
ステラ「可愛いですわね。貴方の猫ですの?」
近い。
フェイト「いや、ん?まぁ、そうだな」
近い!
ステラ「やっ、くすぐったい!」
ふとステラのほうを見れば息がかかりそうな距離。
フェイト「(まつげ…長いな、それに綺麗な顔立ちで)」
って、何考えてるんだ、オレ。
相手は年下だろう!
ん?年下?違うだろ、同期だ。
ステラ「フェイト様?この子、名前はなんていうんですの?」
フェイト「え…?」
そうだ、名前。
フェイト「つけて、ない」
ステラ「でしたら、ルゥ、などいかがでしょうか?」
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