序章・二「新入生テスト開始!」

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フェイト「ルゥ………?」 コイツに似合った、可愛らしい響き。 正直、文句はない。 これ以上ないくらい、ピッタリな名前。 ステラ「どうですか?」 嬉しそうに、楽しそうにルゥを頬に擦り寄せ、笑顔で聞いてくるステラ。 フェイト「い、いいんじゃ、ないか…?」 不覚にも、少しだけ…可愛いと思ってしまった。 ステラの事はよく知らない。 知り合って間もないから、話をしたのも片手で数えられる程度。 しかし、ステラがこんなふうに笑うっていうのは 滅多にない事なんじゃないだろうか。 ステラ「今日からあなたはルゥですわ!」 ルゥ「みゅ?」 一度首を傾げたルゥを、もう一度呼ぶステラ。 ステラ「る・ぅ・ですわ♪」 ルゥ「みぃ♪」 自分の名前だと理解したのか、嬉しそうにするルゥ。 オレも名前を呼んでみた。 フェイト「ルゥ?」 ルゥはこちらを向き、みぃ、と鳴いて飛びついてきた。 飛びついたルゥは、肩に乗った。 ステラ「フェイト様の事を親だと思っているのでは?」 また素の微笑み。 ステラにつられて、オレの顔にも薄く笑顔が出ていた。 フェイト「しかし、意外だな」 ステラ「何がですの?」 フェイト「お前もそんなふうに笑うんだな」 ステラ「な…笑っ…?!」 オレがそういうと、ステラは「しまった」と言わんばかりの顔をして、俯いた。 ステラ「わ、わら…わら……」 と、思ったら ステラ「笑ってなどいませんわぁ~~っ!!」 突然叫んだ。 いやぁ…手遅れだって。 それもそんな必死になんなくったって… フェイト「いや、明らかに今のは笑っ…」 ステラ「そんなはずありませんわ!わたくしが笑うなど、そんな事はあってはいけませんのですわぁ~!!」 その日本語の使い方は正しくないし綺麗じゃありません! フェイト「言葉が変…」 ステラ「うるさいですわ、お黙りなさいっ!」 真っ赤になってワタワタするステラを、オレは楽しく眺めていた。 まるで妹をからかっているような気分だ。 ステラ「さらば!……ですわ!」 やっぱ「ですわ」は付けるんだな。 …………。 ………………………。 今日の分のテストは終了し、明日で全員終了らしい。 オレは寮の自分の部屋にルゥを連れていくと、そのままベッドで寝た。 最近、学園に来てから間もないはずなのに 随分オレは周りの奴らに影響されている気がする。 ………友人、か。 悪くないかもな………
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