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生徒A「なぁ、アイツ、もしかして噂の…」
生徒B「あぁ…、学園長にお呼ばれして入ったっていう?」
生徒A「そうそう、俺らは必死で入ったってのに…」
フェイト「…っ」
こうして聞こえてくる恨み、妬みの数々。
生徒B「確か…お坊ちゃまだって噂だぜ?」
ただ俺が貴族というだけで…。
確かに俺は特別扱いされている。だからといって他の奴らから不等な扱いを受けるのは気に食わない。
生徒A「なら少し脅せば金出るかもよ?」
そして時には…
生徒A「なぁ」
フェイト「なんです?」
生徒B「俺ら、ちょっと金に困ってんのよ」
フェイト「はぁ…」
生徒A「でさ、少し貸してくんないか?」
…こういった輩に絡まれる。
フェイト「持ち合わせがありません。もしあったとしても、先輩がたに貸すつもりはありません」
生徒A「持ってないワケ…ないだろ?」
そう言いながら、制服の内ポケットから妖しく白銀色に光るモノを取り出した。
フェイト「…脅しのツモリですか?」
くっくっくと笑う生徒二人。
生徒A「なら…わかるよな?」
すっ………
と、俺の首にナイフが突き付けられる。
フェイト「………ふぅ」
生徒B「なんだ?溜息なんかつきやがって」
あきれたもんだ…。「俺」を脅そうっていうんだから。
次の瞬間…
ふっとフェイトが消えた。
生徒AB「…へ?」
刹那。フェイトは二人の後ろにまわり、突き付けられていたはずのナイフを片方に突き付けた。
フェイト「俺が学園長に招かれた時点で、俺の実力に気付くべきですよね」
生徒AB「っ………」
………
……………
……………………。
プロローグ―――
―――――完
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