序章・一「学園生活の始まり」

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フェイト「組み手…みたいなもんですか?」 学園長「その通りじゃ。一年生一人一人の実力が知りたいんでな」 確かに入試には実力試験が無かった。 この為か… フェイト「生徒同士でやり合うんですか?なら俺は参加しません」 ここにいるヤツらの実力なんてたかが知れている。 学園長「安心するがよい、相手は学園側が用意する魔法生物じゃ」 魔法生物………スライムとかゴーレムとかか。 ならまぁいいだろう。 フェイト「…わかりました。しかし何故俺を呼んだんですか?」 そうだ。実力試験をするからといって、それは俺を呼び出す理由にはならないだろう。 学園長「理由はじゃな…、ない」 …………。 ……はぁ? フェイト「………」 俺がムカついた顔をしていると、理事長が話しかけてきた。 理事長「ごめんなさいね、フェイト君。学園長ってこういう人なのよ」 フェイト「は…はぁ、そうですか」 学園長「うむ、もう下がってよいぞ」 何の悪気もないようなヘラヘラした顔で、学園長はシッシッとてを振った。 一応、言われた通りに部屋を出たが…部屋を出る前、初めて自分の堪忍袋の尾が切れた音を聞いた気がした。 ……………………。 ……………。 ……。 機嫌も直ったところで、廊下を歩きまわっていると… ??「そこのあなた!」 声をかけられた気がした。 とりあえず気のせいだということにして、無視して歩きだす。 ………。 もう面倒なので、声がしたほうを振り返った。 ??「そうです、あなたです!あなた!」 声の主は金髪ロングヘアーの少女。 フェイト「なんだ?」 ??「少しお話がありますの、着いて来てください」 ………。 …………………。 ………随分歩いた。 どこまで行くつもりなんだ。 フェイト「おい、まだか?」 ??「着きましたわ」 着いたって……… ここ…旧校舎? 誰もいない。 フェイト「で?こんなトコまで来ないといけないような話って、なんだ?」 ??「あなたの真名は?」
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