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「これが、神木ってヤツか……」
フンッと鼻を鳴らし無遠慮に神木に触れるでっぷりと肥った男。
その横には生真面目そうな痩せ型の男が所在なさげに立っている。
「本当にこの樹を切るおつもりですか?」
彼は遠慮がちに話しかける、次の怒声を予測して……。
「当たり前だ!!迷信など信じて土地を無駄にして何の得がある!!
だいたい唯一無二なんだろう?一本ありゃ充分だ!!小さい方がな!!」
男は巨大コロニーを造るこの事業に数百億の資金をつぎ込んでいた。
今までのビジネス経験から成功をほぼ確信してはいたが、完全に利益をあげる事しか頭になかった。
……ましてや世界樹が対である理由など……。
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