思い出満月

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あれ。 いなくなってる。 さっきまでは、確にベットの上に大きな塊があったのに。 小走りに近付き、はぐる布団。 いない。 でも、かすかに残る温もり。 美少年が幻じゃなかったことを物語るその布団。 ベットの下を思わず覗きこんだとき、頭上から声が降ってきた。 「さがしもの?」 びっくりしすぎて、屈めた頭をベットにぶちそうになる。 良くみれば、ベランダへ続く窓が開いていた。 あそこに出て、外の空気でも吸ってたんだろう。 .
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