3351人が本棚に入れています
本棚に追加
明け方。
ようやく、ビルの合間から太陽の陰が覗き始めて、朝早い鳥達がさえずりはじめる。
カタン
小さな音にゆっくりと意識が浮上する。
ぼんやりと目についた、カーテンから溢れる光に目を向けてると
アタシの布団の中へ、暖かいものが潜り込んできた。
「ただいま…」
その暖かいものが、アタシの腕に頬擦りしながら声をかけてくる。
「おかえり…今、昔の夢…見てた気がするよ…」
「昔?」
三年前は本当にビックリした。
久々に来たお客様に、コンビニ弁当半分を振る舞い
薄汚れた毛波にクシを通し
なついてくれたのが嬉しくて、ついつい布団に招き。
温もりを共有しあって共に眠りについた。
までは、よかったのね?
問題は朝だったのよ朝!
動物嫌いの管理人が来たとか…そうゆうレベルじゃなかったわ。
あ、いや。管理人も来た気がするけど…。
そう、三年前の満月の夜。
犬を拾った翌朝…
.
最初のコメントを投稿しよう!