十六夜月

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しばらくすると、会社で事業拡大だとかで 帰って、ご飯詰め込んで、お風呂入って寝て起きて出勤。 そんな生活がしばらく続いた。 忙しく走ってるときは、忘れていられた。 部屋に帰ってくると、どうしても思い出してしまうけど 疲れた体には勝てないみたいで、寝れば思考が断たれた。 そんなこんなで今日も残業。 夜もとっぷり沈んだころに帰宅。 返事のない部屋。 シン、と静かな暗闇。 電気のスイッチを引き、テレビの電源を入れると、バラエティ番組の笑い声で賑やかになった部屋。 明るくなった部屋に、ホッと小さく溜め息が漏れた。 .
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