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「ま、どちらにしても姉ちゃんが自分で起きなきゃ駄目だって」 弟のバカにしたような声が、横から私に当てられた。 「ほんと、優希もお父さんもちゃんと起きるのにね~。誰に似たのかしら」 おかーさんはトースターに目を向けながら笑って言った。 あ、ちなみに優希というのが今横にいる、私の弟。 成績優秀、生活態度もしっかりしているし、……すごくモテる。 ……ちょっと羨ましい。 「ふーんだ。優希は優希、私は私だもんっ。それに私、ちゃんと無遅刻だもんね」 「それは亜季ちゃんと友里ちゃんのおかげでしょ」 おかーさん、それは言わないお約束だよ。
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