それは、王家の罪

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熱い大地から救い国全体を守護を施しているという人にとっては恩人だ。 その証拠と言っても良いほど、機械分野の知識では説明がつかない現象が数多くある。 雲海の国である雲海の神は、龍神だ。 そして、神がいるという古い社には、何もない。 王家の記録では、長い旅に出たと記されていた。 同時に、嫌な予感で心臓が高鳴る音が聞こえ血が頭へと送られ思考は次々と今までの事柄を纏めていく。 工作された資料、王家の罪、城の奥深いこの場所、この箱……… そして、この映像。 まだ積まれていない箱が床に並べられて、横には小さな子供たち。 じっとしている事が出来ずに走り回ったりとしている。 奥には数人の大人たちが輪になって、何かを話し合っているような光景。 ちょっと、待ってよ――と大人達が隠し持っている小さな短剣を見て、口元を覆い隠す。 背後にある箱を見ると、血色の円が目に入る。 まさか――。 文字を見ると表示した。 「王家に列なるの家柄による血色の結界………」 次々と、子供たちは大人に押さえ込まれて命を奪われていく。 小さな遺体には傷口から血を外へと流す装置を付け、箱から流れるのを確認すると大人たちは箱を積み上げる。 箱の中でも一番大きな箱に映像が変わる。 一回り小さなカプセルで大人一人は入る大きさ。 中には左右から角が生えた青年で液体につけられ、ゆらゆらと動く。 そして、箱の蓋が閉じられて今のいびつな形に積み上げられていく。 「雲海の、神封じ――かん、りょう…………」 ぱち、と映像と文字が消えランプの点滅もなくなりいつもの姿へと戻った。 しかし、もう箱には見れなくなっていた。 罪の塊にしか見えない。 「………尊い方、確かに。でも、とんでもないやり方をしてくれもんね。私の祖先は――」 ――最低、じゃない。こんなの………。 やり切れない、納得ができない。 葛藤が胸で起き、がんと拳で壁を殴った。 痛みがじんじんと来るが、それよりも葛藤は収まらない。 何百という月日が過ぎているのに、父以外の王家は見過ごしてきた。 それも許せない。 何もかもが許せない。 あの子供たちは、痛かっただろう。 理不尽を感じただろう。 もっと、生きて良かった。 「う、ぅうわあぁぁ―――!」 泣かずにはいられなかった。
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