それは、王家の罪

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「血色が要なら、血色を解く」 誰か、血を流し死をもってということだ。 王家がなぜ、この箱に手を出さなかったのかが解った。 我が身の可愛さの為のためだ。 父がこの方法を知っていて、自分に任せたのか知らない。 「雲海の神たる龍神様、聞こえると思って申し上げます。手紙を認めました。どうか、読んで下さい」 銀髪の頭を、箱に深々と下げて、工具の一つであるハサミで喉を切り裂いた。 飛沫を高々と描き、身体は力無く箱へと寄りかかるようにくたりとなった。 白かった手紙は血色に染められ、水溜まりを作った。 ボコ、ボコボコ、と水からお湯へと沸騰したような大量の泡と音が箱から聞こえ、響く。 カ、シャンと、箱の次々と細かくひび割れていき、独りでに浮き上がって床に静かに降りていく。 一番下にある大きい箱は、静かに開いた。 そして、青年が箱から上半身を起こした。
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