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そして、昼休みになると先生に呼び出される。
『ちょっと、理科室に来い。』
理科室は私たちの教室より少し離れている。
『はい。わかりました。』
次の授業は理科だから休み時間が終わるまでには話は済むだろう。
なんて思いながら、先生の後を着いていく。
廊下が長い…。
先生は、一言も話さずスタスタと歩いて行ってしまう。
私は、何を言われるか何となく悟っていた。
そして、理科室に着いた。
ガチャっと鍵の開く音がする。
『先生…2人で居て、誰にもみつからないんですか…?』
『大丈夫。ここは、学校で一番地味な場所だし。それに、今はそれどころじゃない。そこに座れ。』
先生は、木の古そうなイスを指差した。
『あっ、はい。それで…なんですか…?』
『お前、随分あの転校生と仲良いよな。』
先生は怒った口調で言う。
やっぱり…
やっぱり、この事だったんだ…
『いや、別に仲が良いって訳じゃないですけど…』
『じゃあ、なんであいつと笑顔で喋ってるんだ?』
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