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「遥!」
今日は早番。
もうすぐあがり時間というときに、後ろから声がかかった。
「一喜…!」
あの日以来連絡もとってなかった一喜の、変わらぬ姿があった。
髪色だけ少し、明るくなった気がする。
「近く通ったからさ」
あんなに緊迫していた空気が嘘のように、柔らかい一喜の雰囲気が戻っている。
「あれからどうしてる?金髪ピアスは元気?」
別に気にしてない風に口にする。
あんなに伸に突っかかったのは、別人であったかのようだ。
「元気だよ、もう金髪でもピアスでもないけど。」
遥も努めて普通に返した。
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