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そうか、ならいいんだけど…
などとブツブツ独り言を言う伸の姿は、遥にとって新鮮だった。
いつもは年下だなんて忘れる位、大人びているくせに。
今でもこんな風に、
伸と過ごす程に新しい発見が後を絶たない。
意外とヤキモチ妬きな事とか。
トマト"味"なら食べられる事とか。
グレーの瞳が実はカラコンだった事も。
そういえば最近は新しく、短くなった襟足をかきみだす癖がついた。
端から見たら、何の面白みもないくだらない事ばかり。
だけどその全てが、遥にとっては何より重要で特別なのだ。
セックスなんかよりも、ずっと。
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