プロローグ

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空が泣いている。 雲に覆われた空は、涙を流しているかのようにざんざんと雨を降らせていた。 視界を遮る雨の中に、一人の男を見据える。 男は腰から刀を抜き、すっと構えた。 「本気なのか……?」 不安そうな表情で尋ねる男。 私は無言で刀を抜いた。 「さぁ、始めましょうか…… ……永倉さん。」 雨は、止まない。
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