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少女がしばらく進んで足を止めると、
目の前には無人になった雑居ビルがあった。
しばらく買い手もつかず放置されていたため、今にも倒壊でもしそうな感じのビル。
建物の周りにはバリケードかされており、バリケードのゲートも施錠されている。
少女はゲートを乗り越え、建物の入口へと進む。
正面の自動ドアもバリケードのゲートと同じく施錠されており、当然開くことはなく、少女は裏口へ向かい、ドアをこじ開けて進入していった。
顔を少し覗かせ少し様子を見たあと
少女は物怖じすることなく内部を進んでいく。
辺りをよく見ると、あちこちでコンクリートの塊が散らばっている。建物は商業施設だったのか、エスカレーターが各所に設置されている。
少女はそのエスカレーターの一つをゆっくりと登ってゆく。
内部は人の手が入っておらず、酷い埃とカビの匂いがある。少女が動く度誇りが舞い上がっている。
人の隠れ家にしてはあまりにも誇りが多いのだ。
それとは別に少女は何かを感じ取っており、迷うことなく上階へと進んでいく。
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