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少女が階段を登り始めるとところどころに白い棒が落ちていることに気づく。
それは太さといい形といい、人骨のようであったが少女はあまり気にすることなく登っていく。
二階、三階と登っていき、四階に差し掛かると彼女は登るのを止め、フロアの中に入ってゆく。
広いフロアの中に何故か、マネキンが大量に敷き詰められていた。
アパレルの業者が退去の際に置き忘れたものだろうか?
少女はマネキン達を睨みつける、人がいるような気配は無いが、しばらく睨みつける。
少女がマネキン達から視線を外そうとした次の瞬間、静寂を切り裂く悲鳴が建物中を揺らした。
「ギャアアア!!
痛え、何すんだてめえ……
ギャアアア、か、噛むなぁ!!」
何かに襲われているのか酷くおびえた悲鳴、
少女は悲鳴のした場所へと駆け出した。
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