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「や、やめてくれ!!」
先ほど少女を襲おうとしていた男の1人が血塗れになり、何からおびえるように逃げている。
その男の後方から、
ズルッズルッと何かを引きずるように追いかけるものが。
その音は思いのほか早く、すぐに男の真後ろにまで迫っていた。
「……待てよ、俺が何をしたって言うんだよ!!
てめえに殺されるほどの恨み買った覚えは……」
ザシュッ!!
肉を食いちぎられるような音が響く。
シャワーのように赤い鮮血が降り注ぐ。
「ギャアアア!!」
男の二の腕の肉がえぐられていた。
「ニク……ニンゲン……」
その何かは言葉を発し、なお男に迫る。
男にしがみつき、再びくらいつこうとした。
しかしその時。
ガツッ!!
鈍い石の当たるような音がする。
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