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「は、早く何とかしてくれ!!
殺されちまう!!」
男はマネキンの腕に掴まれ、動くことができず、その場でジタバタしている。
「……あたしにあんたを助ける義理は無いんだけど?」
「そんなこと言わずに、何でもするからさ!」
「……じゃあ警察に出頭する?
あたしにだけじゃなくて、相当な女の子襲ってるよね?」
「わかった、いうとうりにするから!!」
「その言葉忘れないように」
少女はニコリと微笑んだ。
カシャ!!
何かスイッチの入る音がした。
すると、電気など来てるはずもないのに建物内の電気がつく。
ビルに残された、緊急用の予備電源が急に作動したのだ。
「!?」
電気がともり明るくなったことで気づく、周りがおびただしい数のマネキン、そして白骨と化した人間の骨に囲まれていることに。
「……クエ」
マネキンの腕から白い糸のようなものが出ているのに少女は気付いた。
その糸は周りのマネキン、白骨すべてとつながっており、それらは意志を持っているかのごとく少女に襲いかかった。
「……なるほど、マネキンの変化じゃなくてあんたは……」
少女はそれらの攻撃を交わす間もなく、すぐに包囲され拘束された。
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