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赤い光はどんどん大きく広がっていく、中心にある人型の光の周りを渦を巻くように。
最初は気味悪がっていた住人達も、だんだんその光に見とれるようになった。
いくらかの時間が過ぎた時だった、
住人達の体調が一気に悪化する。
立ってもいられないようなまでに衰弱し、その場に倒れ込んだ。
倒れた住人を包み込むように、赤い光がまとわりつく。
『……まだ足りぬ……』
住人はどこからともなく聞こえた酷く低い声を聞いた、
意識うつろうなか、一人の住人があるものを光の中に見る。
光の中に、燃えるように赤いからだをした巨大な鬼の姿を。
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