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「美月こっちだ」
美月と呼ばれた少女は先日女郎蜘蛛と闘っていた少女である。
真っ赤なストレートの髪を肩甲骨あたりまで伸ばし、その瞳も深紅にそまっている。
格好は女郎蜘蛛に服を破られたため、雑賀の用意した服を着ているが、その服と言うのが……
「……巫女さん?」
袴姿の巫女の服であった、明らかに現場とは不釣り合いな服装だったため、自衛隊の隊員が達も流石に驚きを隠せなかった。
「……雑賀さん……警視庁は我々をバカにしているのか?
こんなふざけた格好の子供を連れてきて、何のつもりだ?」
「……言いますね……
何もふざけちゃいませんよ……ええと?」
「斎藤だ!」
「ああ斎藤さん、我々の勘が当たっているならば、この事件あんたたちには荷が重すぎる」
雑賀が言い放った一言で場は凍りつく。
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