第一話

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――ピンポーン 「はぁい?合言葉をどうぞ」 メールをくれた友人のもとへとチャリを走らせた。 久々の外で、なんだか緊張した気がする。 外に出るとしても、真夜中ぐらいで全く人気がないぐらいだからだ。 昼間の外は人が普通にいた。 なんだか一目が一段と気になってしかたない。 俺は急いでチャリを走らせた。 「おいおい、せっかく来たオトモダチを追い払う気か?」 冗談だよ!と、へら笑いのやつがドアを開けた。 「久しぶり、龍之!」 ―龍之…、久しぶりに自分の名前を呼ばれた気がした。 家で、部屋に引きこもってるせいかもしれない。 「あ、あぁ。久しぶりだな、鳥野」 鳥野。俺の一番といってもいいほど仲がよかったやつだ。 でも、俺が引きこもり始めて鳥野は少し周りから離されたみたいだった。 お前のせいで、龍之がこなくなったんじゃねぇのか? お前が龍之に命令したんだろ?親友のお前がさ。 正直、ウザかったんだろ? あぁ?どうなんですかぁ? 俺が学校から消えて、威張り出す弱者たちが鳥野をからかい始めた。 そのとき、鳥野は顔色ひとつ変えずにいつも言っていた。 ―お前等みたいな雑魚に用はねぇってよ?散れよ。 俺が夜中うろついていたとき、またまた鳥野にあったことがあった。 いろんなとこ痣だらけで、出血してたり。 けど、お前は必ずこう言った。 『少し、許せない奴らがいて…。俺は…大丈夫だから』 もう、そんなことは言わせたくない。 だから、学校に行くようにしてたけど…"あの日"がきてからはまた、学校を行かなくなってしまっていた。    
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