一話

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地界課のドアを蹴り開け、タナトスの机に向かう。 「終わったぞ!」 「ドアは手で開け!」 ハデスにまた殴られた。 「まぁ、ハデス。今に始まった訳じゃないんだし。セツナ、餓鬼退治ありがとう。もう帰っていいぞ」 いい年こいたおっさんの笑顔を見させられ、ちょっと寒気を覚えつつ、地界課を後にした。 廊下に出て取り敢えず叫ぶ。 「やっと終わった~!!」 「煩い」 殴られた。 誰だと振り返るとそこにはクロウトがいた。 「何でいるんだよ!」 「お前、何処だか分かってるか?」 見てみると人界課の前。 マジで… セツナは札とクロウトを交互に見る。 「仕事は終わったらしいな」 「そう。終わったんだよ。もうないだろうな?」 「ないない。ほら、部屋に入れ」 クロウトはドアを蹴り開けた。 まぁ、人界課はこんなもんだ。 セツナはクロウトの後に続いた。 部屋に入ると見たことのある顔が二人。 「おい、あれ…」 「紹介しよう。天使のマリーと鬼のクヰだ」 クロウトが言うと二人がセツナの前に出てきた。 「また、会えたわね」 「オレ達セツナのお目付け役だからよろしく」 なんか、笑顔が眩しい二人。 というか…
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