一話

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セツナはガシッとクロウトの腕を掴む。 「お目付け役ってなんだよ」 「お前がいつも人間に見つかるから悪いんだろ。ちなみに同居だからよろしく。おい、今日は上がっていいぞ」 するとマリーとクヰはセツナの腕をとった。 「「お疲れ様です。失礼します!」」 二人はセツナの腕を引っ張って部屋を後にした。 「ちょっ、離せよ!」 するとクヰは手を離した。 マリーは相変わらず腕を掴んだままだ。 セツナは一人、離れたからまぁいいかと諦め、自分の家に向かった。 「家、ひろ~っ!!」 クヰの家に入って第一声がこれだ。 普通だろと思いつつ声には出さずセツナは奥に進んだ。 マリーは離れたかと思うとソファーを陣取った。 もう好きにしてくれと思いながらセツナは寝室に直行した。 「おい、マリー。何かアイツ、テンション低くね?」 「えっ?あんなもんじゃない?ここって天界と違って人間界みたい。朝と夜があるのね」 「まぁ、間の世界だし…って話ずれてる!!」 クヰのツッコミも虚しく、マリーは短時間でご就寝されていた。 それからほどなくして、セツナが部屋から出てきた。 無言で玄関の方へ向かう。
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