一話

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「何回言えば分かるんだ!!」 部屋中に怒声が木霊する。 同僚達は慣れているのか気にせず作業をしている。 「おい、セツナ。聞いてんのか?」 さっきから怒鳴っているのは課長のクロウト。 で、怒鳴られているのに耳クソを取っているのがセツナだ。 先日、人間界にて悪さをする死神を狩ったまではよかったのだが、場所が場所だっただけに人間に見つかってしまったのだ。 その記憶を消し回ったのがクロウトである。 と言っても何の話しかさっぱりだろう。 まず、彼らの説明からせねばならない。 彼らは人間以外を狩る死神。 そしてここはreserd(リザード)と言う組織である。 人事課、人界課、天界課、地界課と別れている。 彼らが働くのは人界課である。 人界課は人間界で過度に魂を狩りすぎた死神を取り締まっている。 と言う訳で人間には見つかってはいけないのが決まりだ。 「もう、いい。今日の処分は…」 「えっ!?処分あんの!!最近はなかったじゃん!」 「なかったじゃん!じゃねぇよ。懲りないお前のために貯めててやった」 クロウトは一枚の紙をセツナに渡した。 「何だ、これ?」 「お神からの依頼だ」
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