一話

6/39
前へ
/118ページ
次へ
サリエルはセツナに紙を渡した。 「えっ、まだあんの?」 「仕方ないよ。日頃の行いのせいなんだから。詳しいことは地界課のタナトスに聞けば分かるから」 と笑顔で追い出された。 またかよと思いながら紙を見た。 こんどは地獄にて餓鬼退治らしい。 最近はでてないって噂で聞いたのになぁと思いながら地界課へむかった。 流石に二回目、セツナは躊躇することなくドアを開いた。 「失礼します!タナトスはど……こっ!」 後ろから頭を殴られた。 「ってぇ~。誰だよ!!」 「オレだ」 「なんだ、ハデスか。それより、タナトスは?」 「タナトスさんだ!」 ともう一度ハデスに殴られ、タナトスの元に案内された。 「やぁ、セツナ。久し振りだね」 「前置きはいいからさっさ…とっ!!」 タメ口をきき、またハデスに殴られた。 「いいよ、ハデス。彼は昔からこうなんだから」 タナトスが言うとハデスは渋々手を引っ込めた。 「さて、セツナ。急で悪いんだけどいまから地獄に行って餓鬼を退治してくれないかな。ゲーム感覚でさくっと」 タナトスといい、サリエルといい、どこか仕事をナメてるような言い回しをする人達だ。 「了解、了解」
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加