5061人が本棚に入れています
本棚に追加
「……危なっかしい。」
突然視界が激しく動いたかと思うと、私は舞華さんの腕に抱えられた状態になっていた。
そしてそのままベッドに運ばれると、私はそっと寝かされ。
「まだ動いちゃダメだ。」
「あ、あの舞華さん」
まだ動いちゃダメなのはわかるけど………
よくよく見れば確かに腕の筋肉の付き方とか肩幅とか男の人っぽい。
ってか男なんだっけ………
気恥かしくて目をずっと逸らしていたが、不意に目が合い不覚にも心臓が大きく跳ねた。
見た目は女の人なのに……男だとわかった瞬間、変に意識してしまっている自分がいる。
「舞華じゃない。真一だ。」
舞華さん……じゃなくて、真一さんの手が私の髪にふわっと優しく触れる。
まだ視界がふわふわしている私は満足に抵抗することが出来ない。
更に相手は女の顔した男なわけで…………
って、何?
え?
ちょっと、
顔が……
ち、近い!!
.
最初のコメントを投稿しよう!