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食事を運び、自分の分を食べる許可をもらった咲夜は、台所へ向かっていた。
「さて、美鈴には目が覚めるように酸っぱい味付けの物がいいかしらね」
そんなことを考えている矢先、妙な気配を感じてナイフを壁に投げつけた。
「うおわっ!?」
そこを通ろうとした魔理沙は空中で急ブレーキをかけた。
目の前を横切ったものを確認し、咲夜の方を見る。
「げ…咲夜…」
苦虫を噛み潰したような顔をし、帽子を被り直す。
後ろには霊夢の姿も。
「何の用かしら?」
腕を組んで咲夜が眉間にしわを寄せる。
しかし、魔理沙の取った行動は予想外のものだった。
恐るべきスピードで目の前に現れたかと思うと、八卦を突きだし、「マスタースパーク」を至近距離で放つ。そして霊夢も「夢想封印」で追撃。
攻撃されると思っていなかっただけに、まともに防御すらできずに吹き飛ばされた。
「ごめん、後で話すから!」
「霊夢、急ぐぜ!」
「咲夜を警戒してたら、かなり時間食っちまったな。」
「いいから行くわよ。」
二人はドアを開ける。
只でさえ広い紅魔館を、咲夜を警戒しつつ遠回りしていたため、レミリアの部屋に着く頃にはかなりの時間がかかっていた。
そのため、部屋にはレミリアが戻っていた。
もっとも、二人はお構いなしに部屋に入る。
「待ってたわよ…」
言うや否や、「ハートブレイク」をお見舞いした。
「どわーっ!?」
魔理沙は横に跳んで避け、霊夢は危なげにしゃがんで避けた。
「何すんだ!まだ何も言ってないぜ!」
「待ってたって、どういう事?」
二人の言葉を聞いてレミリアは不機嫌そうに眉間にシワを寄せる。
そして、ベッドにかかっているカーテンを開けた。
「こういうことよ!!」
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