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レミリアのベッドでは、体のあちこちに包帯を巻いた咲夜が寝かされていた。
パチュリーも一緒だ。
腕の包帯を巻き終えて、ゆっくり立ち上がりつつ口を開いた。
「四ヶ所にヒビ、二ヶ所骨折、十二ヶ所火傷や擦り傷に打撲。後頭部強打で脳震盪。…生きてるのが奇跡なくらいの大怪我よ。全治六ヶ月はかかるわ」
「これでよく何もしてないなんて言えたものね。弾幕勝負禁止ってこと、知らないとは言わせないわよ」
右手に深紅の槍を握りしめ、霊夢と魔理沙を睨む。
「わ、忘れてた…」
「そういや、そんなのあったな。デマだって思ってたぜ」
確かに証言者といい記者といい、信用しにくいのも無理はない。
しかし、この場合万に一つも咲夜に非はない。
完全に被害者だ。
そうでなくてもあんな大怪我を負わせては言い逃れできない。
「本来なら、貴方たちにも咲夜と同じ痛みを与えるところだけど、それで咲夜が治る訳じゃない。だから…」
レミリアが持つ槍が消える。
「あんたたち、咲夜が治るまでの間、代わりに働きなさい。」
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