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朝9時、大学教室にて。
教科書とノートを開いて予習する剣人の机の前には頬杖をしてニコニコと笑顔を浮かべる友人が一人。
「剣人ー。マダムの課題見せてくれよ!俺単位落としたらマジヤベーんだよ!」
「白鷺教授の授業は午後からだろ?今からやれば十分間に合う」
「いや、ちょ!そんな事言わないで剣ちゃん!」
「・・・剣ちゃんは止せと・・・」
ガッ!っと手元の竹刀袋を掴んだ。
その中には真新しい竹刀が入っている。
「ごめ!剣ちゃんごめん!竹刀は止めて!!痛いからっ!」
「まだ言うか!!」
「ひーっ!お助けええええ!!!」
友人は両手を上げ「降参」のポーズを取った。
周りの仲間内は剣人は厳しいよなーと朗らかに笑っている。
彼らの殆どは高校からの付き合いだ。
「まぁまぁ、そーカリカリすんな、剣人」
「そうそう。お前には優しさが足りない」
「ビタミンとカルシウムと、遊び心も足りてない」
「と言う訳で」
合コンに行かないか。
イイ笑顔で彼らは言った。
が。
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