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辺りを見渡しても、コンクリートが無かった。
と、言うより、人工建造物すら見えなかった。
ただ、昔のように道としての道路に、照りつけ始めた太陽光線にが、次第にジリジリと向こう側に逃げ水をつくらせていた。
ふと、爽やかさを感じた。そこだけ空気が冷たかった。
太陽光線は強まるばかりなのに、冷たい空気が流れ込んできた。
滝だった。道路のそばに小さな滝があった。
落差5メートルくらいのものであろうか。山の湧き水らしき、澄んだ清らかな清流を、滝壺に一心にあつめ、アブラハヤか、マスなどをあつめ、辺りに熟したラズベリーを自生させていた。
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