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(ま、上瀧さんゲット出来る様に励むこったな!! 俺はこの後……コレと用があるでこれで) 信朗は小指を立て、敬礼した後、いそいそと図書館を後にした。 …………。 ……なんだよ、それ。 何だか酷く裏切られた気分だ。 ポツリと虚しく取り残された俺の背後で、木枯らしが吹いた気がした。 *** 次の日も補習。その次の日も、また次の日も。ずっとだ。 だが俺は今日も行く。上瀧さんを見るが為に。癒されたいんだよ。 信朗がいない所為だろうか、読書に耽っているうちにいつしか熱中してしまい、本来の目的である上瀧さんを見る事を忘れていた。 気付いた時には図書館内にいるのは俺と上瀧さんのみ。この本を読み終わったら帰ろうかと思っていたその時、視界の隅っこで、上瀧さんが立ち上がった。 そしてなんと、こちらに近付いて来るではないか。 ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい。 え? 何これ? 何でこっちに向かって来んの? 俺、何もしてないよな? どうして? 体が火照っていくのが自分でも分かった。それ程好きなんだとこんな時に実感させられた。
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