人取りの悲劇

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 しかし、もはや脱する筈も出来ない状況に奇跡のような知らせが伝えられた。 「相馬軍、連合軍を裏切り、佐竹義政殿を殺害!更には連合軍、軍を退き、撤退を始めたの事!」 「何と!?」 景綱を始め、そこに居た家臣全員が驚くべき出来事だった。 「はっははぁ!相馬め、殺りおったな!www」 政宗は予想外な出来事に、大笑いした。 「殿ぉぉ!鬼庭綱元、ただいま帰陣しました。」 すると安房へて派遣していた鬼庭綱元が任務を終え、帰還してきた。しかも父・良直の仇を捕らえて来るという功名をだずえて。 「おぉ!綱元、戻ったか。して里見氏は何と申した?」 「は、仰せの通り里見氏に書状を受け渡した次第、直ぐさま里見の軍勢は常陸に進軍しました。」
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