大崎騒動

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 天正16年1月、政宗は広間において家臣達を集めた。 「殿、如何なさいましましたか?」 景綱は呼び出した理由を聞く。 「うむ、今月より大崎氏へ侵軍する。」 「大崎氏と言えば最近騒動において家中が分断しています。この機に乗じて大崎を討てば、領土の拡大を狙えまするぞ。」 泉田重光は嬉しそうに言った。 「左様、大崎家臣・氏家吉継が我等に内応し事態を鎮圧してほしいと申し立て来よった。」 政宗はそう言うと扇を懐にしまいこんだ。  大崎家は家中騒動により近年弱体化している傾向にあった。政宗はこれに目を付け、攻め込む機会を狙っていた。やがて事態を重く見た大崎家重臣氏家吉継は、奥羽で確固たる力を保持する伊達家に争いを鎮めて貰おうと願いを出すと、政宗はこれが機と見て内紛の鎮圧という名目を得た。
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