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1月半頃、政宗は伊達家重臣の留守政景を総大将とし、浜田景隆、泉田重光、小山田筑前守ら約1万人の軍勢を大崎家へ進軍させた。
「寒い!寒過ぎる!」
重光は真冬の寒さに耐え切れず震えていた。
「何のその!若い者が情けなし!」
政宗の叔父の政景は重光に言った。
「此度は早く終わりますかな?」
「此度は大崎も我等に正面から戦える兵力などないじゃろ。」
「うーむ。それで、政景殿が総大将に…。」
重光の一言は不思議な発言だった。
「ん?まぁ、そういうことじゃ。今回は儂の岳父(妻の父親)も参戦するとのこと、負ける要素などないわぃ!」
「政景殿では心もと無いですからねぇ…。」
重光は政景をからかったが無論ジョークであった。
「貴様ぁぁぁ!」
「ひぃぃ、お許しぃ!」
何とも気の抜けた一行であったが、ようやく大崎氏の居城・中新田城に到着した。
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