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「もしもし…水鏡ですが…」
「水鏡君ね。春海です。急で悪いんだけど、Fifth Soulが出る番組の打ち合わせが入ったのよ。今は準備しなくていいから、放課後に学校の前に迎えに行くから。」
「待ってください。学校の前はまずいですから。近くのコンビニかファミレスに待ち合わせでいいですか?それだと怪しまれずにすみますから…」
「そうね。ならそこにしましょう。ちなみにもうみんなには雲雀を通して連絡したわ。じゃ、またあとでね。」
「分かりました。では……」
おれはこうして電話を切った。電話を終えるとちょうど入学式が終わったところで、おれはその列に混じってクラスに入った。
クラスでは順に自己紹介があり、「オタク」とか「キモい」なんていう声が聞こえていたが、そんなのは無視した。
それよりもおれは放課後の打ち合わせの方が気になって仕方がなかった…
だからいつでも帰れるように鞄に少しづつ物を入れてたし、靴もしっかり履き込んだ。
こうして…………
キーンコーンカーンコーン…
チャイムの音と同時におれは猛ダッシュで靴箱に行き、靴を履き替えたあとは近くのファミレスに足を運んだ。そこにはいつも乗り込む車があり、運転手のタケさんがいつでも出せるように待機していた。
「タケさん。遅くなりました。お願いします。」
おれはすぐに車を出してもらうよう促し、そのまま事務所まで行くことになった。
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