第一章

5/38
前へ
/107ページ
次へ
コトハ「母さん、あたしより早く起きてたのに食べてなかったの?」 母さん「そうよ。自分が作った料理食べて腹壊したなんて笑い物よ」 というか何故、母さんが毎回料理すると食中毒の原因になる物しかできないんだろ? 母さん「まっ、不思議な物が食べたいって言うなら作ってあげてもいいけど?」 春「いや、遠慮する。死を司る食べ物よりもコトハが作る安全なのが食べたい」 猛烈な勢いで朝食を口にかき込んでいた秋を、見ていた春が話に混ざってきた。 母さん「死を司る食べ物ってどういう意味よ?腹が痛くなるだけで死にゃあしないわ!」 春「今までは死ななかったとしても、次はデス・フードになるかもしれないだろ?」 やれやれと言った感じで両手を広げ首を振った。 母さん「わざわざ英語で訳さんでいい!!」 二人を見ていたあたしは、言い争いがまだ終わらなそうだなと思い右手にフライパン、左手にお玉を持った。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3449人が本棚に入れています
本棚に追加