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ギルドの建物の前に車から茶色い鞄を持った男がいる。
夏江「……あいつに会うの久しぶりだな。もう何年も会ってなかったからな」
男は、着ているスーツを暑そうに着崩している、コトハのクラスの担任の夏江だ。
夏江「噂には聞いてたが、本当にギルドマスターになっていたんだな」
独り言を言いながら、夏江はギルドに入っていった。
夏江「すみません。苧原魔術学園のものなんですが、ギルドマスターに用があってきました」
ギルドの受付の女性に、身分証明書を見せる。
受付「ギルドマスターとの面会ですね。――まぁ!かつて“高速の獅子”と呼ばれた方でしたか!」
身分証明書を見た女性は驚いて夏江を見てる。
夏江「えぇ。まぁ。遠い昔のことですが」
受付は近くに置いてある受話器を手に取った。
しばらく、電話の向こうにいる相手と話した後、夏江を見た。
受付「まだ、お若いですよ。許可が取れたので、七階へどうぞ。七階より上の階はギルドマスターの自宅となっておりますので、行かないようお願いします」
女性に礼を言ってから、受付を離れた。
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