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コトハ「マスター、お茶いる?」
マスター「ちょうどいいわ。客が来てるから、二つ用意して」
マスターはコトハと夏江が生徒と教師の間柄なんて勿論知らない。丁度いいとあっさり承諾してしまった。
そんなマスターとは対象に夏江は訝しげに聞く。
夏江「部下…か?」
(誰だったかな……)
知っているような声。だけど、誰か思い出せない。
マスター「うん。いい子よ。……夏江君?」
足を組み、手を顎に当ててぶつぶつ言っている彼にマスターの声は届いてない。
マスター「夏江君ってば!!」
広い部屋全体に聞こえるくらい大きな声に夏江は飛び上がる。
夏江「は、はいっ!」
背筋を延ばし、高い声を出す。その反動で、
ゴホッゴホッ
むせた。のどが痛い。
マスター「大丈夫?ぶつぶつ言って挙動不審になってたわよ」
おいっ!そこかい、心配するとこ!?
心の中で突っ込む夏江。昔と変わらない、どこかズレている彼女にむせているのにも関わらず、笑いがこみ上げてくる。
マスターは不思議そうに彼と向かい合わせに座る。
夏江が笑いとむせに格闘してるなんてことは知らない。
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