農家でスローライフは若者との出会いが無い

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ある日一日の作業を終えた夕方、額に浮かんだ汗をぬぐいながら出荷用のもち米の用意をした、もちろんすべてが出荷できるわけではなく、一部は廃棄するしかない。 しかし僕は廃棄が嫌いなので余った分はすべて自分で食べた、農業機械なぞ使っていないのであまり広い面積を耕すことはできない。だから余る量もすくないので自分で処理ができた。 今日も廃棄分を蒸して食べていた、四つ程度の量だが捨てるのは嫌いなので残さず食べた。 元来餅が大好きなので食べる行為を楽しんでいる、そしてきな粉、あんこ、汁粉を用意(というよりはいつも廃棄分は自分で食べるので冷蔵してある)して食べた。 そして最後の一つの食べ方を悩んでいると後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた、振り返るとそこには見慣れない女の子が立っていた。 この辺では見ない同年代の女の子、ショートカットにミニスカート、呼びかけてくる声はとても明るく元気な物だった。 振り返ってからの彼女の第一声に僕は驚いた。 「わたしきな子、私で食べてください」
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