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「…………」
彼女は目を閉じたままだった。
僕はしばらくは別に何も思わずに、夕日を眺めていた。
彼女の『自分の意見』を心の中で繰り返しながら。
夕日は沈んでいった。
僕はそこでふと気づいた。
彼女の呼吸音が聴こえない。
「えっ……」
体中に嫌な汗が流れた。
そっと彼女の肩を揺する。
彼女は反応しない。
反応しないどころか首が簡単過ぎる程揺れた。
「えっ……」
彼女はゆっくりと、安らかに、なんの苦しみも無く――――
――――死んでいた。
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